第209章

その場にいる全員の持ち株を全て合わせても、望月琛には遠く及ばない。

これでは無駄話をしているのと何が違うのか?

「この案を決めたのは私ではありません。私を困らせに来ても無駄ですよ。私が考えを変えたからといって、望月社長もそれに合わせてくれるとでも?」禿げ頭の男は自分の荷物をまとめると、同じく立ち上がって部屋を出た。

彼は自分のオフィスに戻るとドアを閉め、すぐに望月安に先ほどの会議室での出来事を全て報告した。

確かに彼は現状に甘んじてはいなかった。手元にあるほんのわずかな株に満足できず、金だけでなく、権力も、もっと多くを望んでいた。

だからこそ、目の前にチャンスが転がり込んできた時、...

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